ゲーマーおやじ、登山に誘われる。

ある日、ツレから突然誘いの電話が来る。

山に行こうぜ！！

はあ！？

このツレは幼稚園からの付き合いで、俺の唯一のツレだ。

いわゆる幼馴染というやつだ。

でも自分とは全く逆の世界にいる男だ。

趣味はサーフィンで、年中海に行っている

ガン黒キン肉マンだ。

全然趣味が違うのに何故か気が合う。

いつもキン肉マンの誘いは突然で

突拍子のないことを言ってくる。

キン「最近ダイエット始めたんだってな。

　　　家族連れて山に登りに行こうぜ。」

まったくどこで知ったんだ。

相変わらず意味の分からん誘いだ。

俺「急に山に登るって誘われても道具も何も

        ないし、

　　無理だよー。」

キン「大丈夫。

            山って言っても大したこない

            山だから。

　　　子供でも登れるから特に道具もいらな

            いよ。

　　　もうお互いの嫁の許可も貰ってる。

　　　今度の土曜日休みだろ。

           １０時に出発な。」

な・何！？

俺の知らないところで話が既に決まっている。

何も聞いてないぞ。

しかも、俺の休みまで把握してる。

俺「どこの山に行くんだよ。

　　事前に下調べしておかないと対策立てれ

        ないだろう。」

キン「金華山だよ。」

金華山は岐阜にあり、山頂には岐阜城があるところだ。

信長の野望をやりこんでたから、歴史には強いぜ。

山の高さは３２９ｍで、七曲がり登山コースが

減量ウォーク・健康街道に指定されている

ハイキングコースみたいだ。

時間も６０分でハイキングコースと書いてあるし、

子供達も一緒に行くから、まあ大丈夫か。

もう決定事項だから腹をくくるしかない。